ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)およびその傘下の銀行(福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行)において、損害保険ジャパンと大同生命保険からの出向者が所属企業へ無断で顧客の個人情報を共有していたことが発覚しました。これは、代理店としての業務に従事する出向者による一連の個人情報漏えい事案に類似したインシデントです。
1. 損害保険ジャパン出向者による情報漏えい
- 対象顧客:2021年10月~2024年3月にFFGほけんサービスおよび福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行で火災保険・損害保険を契約した個人および法人の顧客。
- 影響件数:
- FFGほけんサービス・福岡銀行(共同募集):個人顧客 571件、法人顧客 3件
- FFGほけんサービス・熊本銀行(共同募集):個人顧客 81件
- FFGほけんサービス・十八親和銀行(共同募集):個人顧客 761件、法人顧客 98件
- FFGほけんサービス:個人顧客 3件
- 漏えい内容:契約者氏名、契約内容(保険会社名、保険料、保険期間等)
- 発生原因:損保ジャパンの出向者が自社の契約シェアの把握を目的に、FFG傘下で扱った他社契約情報を無断で提供したことが原因とされています。
2. 大同生命出向者による情報漏えい
- 対象顧客:2020年3月~2020年6月にFFGほけんサービスおよび福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行で法人向け生命保険を契約した法人および個人の顧客。
- 影響件数:
- FFGほけんサービス・福岡銀行(共同募集):法人顧客 9件、個人顧客 15件
- FFGほけんサービス・熊本銀行(共同募集):法人顧客 10件
- FFGほけんサービス・十八親和銀行(共同募集):法人顧客 6件、個人顧客 3件
- 漏えい内容:契約者氏名、被保険者氏名、契約内容(保険会社名、保険商品、保険料等)
- 発生原因:大同生命の出向者が、保険商品の販売動向を把握する目的で、大同生命へFFG傘下で取り扱った他社契約情報を無断で提供したとされています。
再発防止策と今後の対応
本事案を受け、FFGおよび関連保険会社は、出向者の情報取扱いに関する社内管理体制を強化し、再発防止策の徹底に取り組むと発表しています。また、顧客情報の安全性確保に向けた包括的な改善策を講じる意向を示しています。