2024年11月14日、カシオ計算機株式会社(代表取締役社長CEO 増田裕一、コード番号:6952、東証プライム)は、第69期(2025年3月期)半期報告書の提出期限延長申請を関東財務局に提出することを発表しました。
今回の提出期限延長申請は、サイバー攻撃による会計関連システムのアクセス遮断が影響しています。
対象となる報告書と提出期限
対象報告書
- 報告書名: 第69期(2025年3月期)半期報告書
- 対象期間: 2024年4月1日~2024年9月30日
提出期限の変更
- 延長前の期限: 2024年11月14日
- 延長後の期限: 2024年12月13日(承認された場合)
提出期限延長の理由
カシオ計算機は、2024年10月5日に発生したサイバー攻撃およびランサムウェア攻撃により、以下のような影響を受けました:
- 会計関連システムのアクセス遮断
- 決算業務の一時停止
これにより、半期報告書の提出期限に間に合わない可能性があると判断し、延長申請に至りました。
サイバー攻撃とランサムウェア攻撃の概要
攻撃内容
2024年10月5日、同社ネットワークが第三者による不正アクセスとランサムウェア攻撃を受け、個人情報漏洩の可能性が発表されました。
攻撃の影響
- 製品発売延期: 新モデル「GMC-B2100D」と「GMC-B2100AD」の発売が延期
- 修理受付停止: 個人向け製品の修理受付を一時停止
ランサムウェア攻撃グループの犯行声明
ランサムウェア攻撃グループ「Underground(アンダーグラウンド)」が犯行声明を発表。同様の攻撃声明が発表される可能性が懸念されています。
過去の類似事例と業績への影響
カシオ計算機の事例は、過去にサイバー攻撃被害を受けた以下の企業のケースと類似しています:
- KADOKAWA社: サイバー攻撃により決算延期を発表
- イズミ社(小売業): 同様にランサムウェア攻撃の影響を受ける
これらの事例と同様に、カシオ計算機の業績にも大きな影響を与える可能性があります。
対策と企業への教訓
今回のケースは、サイバー攻撃が企業経営に直接的かつ深刻な影響を与えることを改めて示しています。企業に求められるのは:
- 情報システムのセキュリティ強化
- 迅速なインシデント対応体制の構築
- 被害拡大を防ぐための情報共有
カシオ計算機の事例は、あらゆる企業がサイバーリスクに備える重要性を示す一例として注目されています。